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2007年9月の5件の記事

あめとのどあめ

金曜日は30度を越えた猛暑でもう日本は常夏の島になってしまったかと思ったのに、
昨日、今日は一転、「秋もだいぶ深まった」雰囲気になっていますね。
どーなってんのかしら。

今日の東京は雨が降り、空は灰色で肌寒く、
この感じは、
2週間前のヘルシンキに激しくそっくりです。
その角を曲がると大聖堂が見えそうだ。
↑幻覚?

アイルランドの帰りにヘルシンキに一瞬だけ寄ったわけですが、
初めて行った国での疲れもあり、
ヘルシンキで少し寒かったこともありで、
日本へ帰る間際になんだか風邪っぽくなりました。
のどが痛くなってしまったのです。

テキトーに手持ちの薬など飲んで、まああとは帰るだけだしと
のんきに構えていましたが、
のどの痛いのがちょっとつらい。
なんか声もかれてきたし。
それで、のどあめでも買おうと思いました。
のどあめは、たいてい持参しているのですが、
今回はたまたま持っていかなかったのです。

のどあめ……

そういえば、リコリス(ラクリッツ=甘草)やサルミアッキの飴って、
本来は「のどあめ」だったんじゃなかったかね。

せっかく北欧にいるんだし、
ここはリコリス/サルミアッキ系の飴を買おう♪
(いや、のどがホントに痛かったので、ただのキャンディじゃなくて、
ばっちり「効きそう」なやつがほしかったんです。ええ。)

そういうわけで、ヴァンターの空港で仕入れた「リコリス系の飴」。

Lakerol1

スウェーデンの製品です。

中身はこんなの。

Lakerol2

飴、というか、ちょっとやわらかくてねとねとしてる、グミっぽいタイプですね。
色は「もちろん」黒なのね。

金属の容器、中の薄紙など、ぜんたいにクラシック感いっぱいです。

容器の裏面を見ると、

…appreciated around the world

だの、

Läkerol gives you long lasting pleasure anytime, anywhere

だの書いてある。そんなにすごい飴なのかっ。

さらには

makes people talk

と書いてあるよ。声がかれてしゃべれなくなっていたわたしには、ちょうどよかったよかった、ははは。

味は、まあ、あれです。リコリスです。
(この「Original味」には、サルミアッキは含まれてないです)
でもね、なんかこう、
「クラシックのどあめ」
という感じで、悪くなかったです。

Läkerol のサイトはこちら
インターナショナルサイトで、各国別のサイトへのリンクがついてます。
香港やシンガポールのサイトがあるんですねえ。Around the worldってほんとなのか。
で、フィンランドのサイトへ行くと、英語で

LÄKEROL,
TOO ODD TO DESCRIBE
(「あまりにヘンで説明不能」←超・超訳)

と書いてあるのが、笑えます。
フィンランドでは LEAF SUOMI OY がLÄKEROLブランドを扱っていて、この会社のサイト へ行くとフィンランド語で同じこと(TOO ODD TO DESCRIBE)が書いてあります:

LIIAN OUTO KUVAILTAVAKSI

って。

なんでもこの飴の歴史は1909年にまでさかのぼるそうです。
ロングセラーだなあ。
わたしは歴史を勉強してましたから、
長い時を超えて愛されているものには、ひとしく敬意を払います。

ヴァンターから日本へ帰ってくるまでに、だいぶなめちゃいました。
(それは飛行機が遅れたからでもあるが)
こんどは違う味を買ってみようっと。
そう思ってサイトを見ていると、「サボテン味」などという不思議なもの(それこそ too odd?)に混じって、

ゆず味

があるじゃないですか。

YUZO

という商品名がついてます。
フィンランド語サイトを見たのですが、商品説明では、

オレンジ、みかん(マンダリン)、アジアの「ゆず(yuzu)」というかんきつ類

の名前が見えます。
さらには、

日本では冬至のときに「ゆず湯」に入る習慣がある

なんてことまで書いてある。
冬至はそのまま TOJI と表記されていて、talviseisaus と「冬至」にあたるフィンランド語が添えられています。

へーー。
この「ゆず味」はリコリスの風味は入ってないみたいだけど、
北欧のゆず風味キャンディ、こんど食べてみよう。
ついでに「ゆず湯」の習慣も現地で広まると、おもしろいよねえ。
寒い北欧でゆず湯に入れたら、うれしいな~。

雨の東京、日が落ちてますます肌寒くなってきました。
明日から10月、きっとフィンランドもさらに寒くなったでしょうね。
またのどが痛くならないように、
今日はあたたかくして早く休もうと思います。
寝る前に、北欧ののどあめをなめましょうかね。

LÄKEROLブランドの一部商品は、日本でも輸入食料品を扱ってるお店とかで入手可能らしいです。家具屋の「いけあ」でも売られてるとかいないとか?(じつは「いけあ」って一度もどこの国でも行ったことがない)

(2007.9.30 by mf)

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アイルランドで北欧にであう(2)

前の記事の「叫び」はノルウェーものでしたが、わたくしアイルランドの地で、フィンランドともちゃんと(?)出会いを果たしております。

こちら、「モハーの断崖ビジターセンター」のレストランで見た、アイスクリームのケース。

Dscf1024

LINNALLA!?!?!?!?
フィンランド語ーーーーーーー!?!?

こんなのを見て興奮し写真まで撮っている人は、当然ながらわたしだけでした。ははは。

「LINNALLA」
これは、まともなフィンランド語に見えます。
フィンランド語読みをすれば、「リンナッラ」です。

LINNA(リンナ)は、城、城砦の意味。
サヴォンリンナ、スオメンリンナ、ハメーンリンナなどなど、よく知られている地名にも入っています。
これらの土地はみんな、お城・要塞がありますよね。

語尾の~LLA(~ッラ)は、「~の上に」というような意味。
日本語で文法をやった人なら接格とか所格とかいう名前で認識してるはずです。
地名の語尾にくっついて、「~に住んでいる」の「に」のように、場所を示すこともあります。
(このことについては過去の記事「サですか?ラですか?」をどうぞ)
くっつくのが人間であれば、その人が「所有している」ってな意味を持ったりもます。

そんなわけで、LINNALLA といわれれば、「お城に(何かがある)」のか!?と思うわけです。
まあ、フィン語を理解する頭だと(LINNASSAではないの? とか)いろいろ「??」な感覚もおぼえますが、
そもそもここはアイルランドなので、フィン語でないことはわかりきっているため、

いったいなんなんじゃーーー!!!

と、混乱してしまい(笑)

日本に戻ってからググってみましたら、

こんなところ

に行き当たりました。
Linnalla pure Irish ice cream というのはブランド名なのかな、この地方の牧場でつくってる手づくりアイス? おいしそうだなあ。フィン語もどきに興奮してないで、アイスを食べてみればよかったわ(^^;)
(でもこの日は曇りで風もあってあんまりアイスな気分じゃなかったんだけど)
で、Linnalla というのはその牧場のある土地の名前なんだか、牧場じたいが(も)そういう名前なんだか、なんかそんなことみたい。

けっきょく LINNALLA は、なんと読むのでしょう?
これ、アイルランドのゲール語(由来)?
アイルランドに詳しい方にぜひ教えていただきたいです。

おまけ 小さな町のお土産やさんの店先で

Dscf1009

なんだかとてもアイルランドらしいなあと思ったのです。

(2007.9.29 by mf)

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アイルランドで北欧にであう

アイルランド西部、サーファーが集うことでも有名だという海辺の町ラヒンチで、激しく北欧なモノにであいました。

説明は不要でしょう。こちらです。

Dscf1020

叫びーーーーーーーーーーーっ。

いやこれ、Tシャツのお店の壁面を飾っていたアート(??)なんですが。壁は全面が真っ赤でした。
こんなふうに……

Dscf1021

いやはや。

ノルウェーの画家ムンクの代表作のひとつ、「叫び」。
このタイトルはフィンランド語では 「Huuto」です。「フート」。意味は、叫び。って当たり前か。
Huuto は「叫び(声)」の意味の一般名詞で、「叫ぶ」という意味の動詞、 huutaa と関係がありますね。
フィンランドの男性ボーカルグループで Huutajat ってのがいるけど、あれは「叫ぶ人たち」って意味ですねえ。
あとそうだ、後ろに「店」の意味の kauppa をつけて、 huutokauppa(フートカウッパ) といえば、競売、オークションのことですね。

この真っ赤な叫びにはぎょっとしましたが、この人物はちゃんとサーフィンをしていて、サーファーの集う町らしいデザインになっています。
しかもよく見ると背景の波が、北斎のアレに似ているような気も。
アイルランド~ノルウェー~日本のコラボレーションか。うう~む。

そういえば来月の初めから上野で「ムンク展」がありますね。行こうと思ってます。

こんな衝撃的な写真ばっかじゃなんなので、もっとかわいらしい看板の写真も出しときます。

Dscf1018

アイルランドといえば、ギネスよね♪

(2007.9.26 by mf)

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ふたつのことばの国

ちょっと出かけていました。

Dscf1035_2
こんなとこへ行って、

Dscf1025_2
落ちそうになったり(ウソですが)

Dscf1002_2
こんなのや

Dscf0987_2
こんなのを見て

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こんなのを食べてあまりのおいしさに涙を流したりしていましたが、

語学おたく的には空港に着いた瞬間の
Dscf0959_2
これにしびれました♪

ここはアイルランド共和国です。「アイルランド」は、フィンランド語では Irlanti (イルランティ)。
→外務省の各国情報アイルランドのページなどご覧ください
英語と「ゲール語」とふたつのことばが公用語とされているこの国、空港の「ようこそダブリン空港へ」というメッセージもふたつの言語で書かれていました。
しかしゲール語のほう、どこが「ダブリン」なのかすら一見しただけではわかんないのぉ~。かろうじて「空港」に相当しそうな部分はわかるが……。Baile Athe Cliath がそれらしいのですが(記号省略ね(^^;)。

(ここでアイルランドの英語以外の公用語をゲール語と呼ぶことが適当かどうかは、わたしにはわかりません。アイルランド語と呼ぶべきという主張もあります。わたしはくわしくないので、わたし自身の周りで最も普通に聞かれるよびかたにしました。興味のある向きは、「ゲール語」「アイルランド語」「ケルト語」などで調べてみてください)

フィンランドも二言語の国ですから、空港なんかの表示はフィンランド語とスウェーデン語の両方でかかれていますよね。
これを見慣れていない外国人などは、フィンランド語とスウェーデン語をつなげて読んでしまい、えらく長い表現だなあ~と驚くそうですが、今回アイルランドへ行って、その感じがちょっとわかった気がしました。
英語のほうを読んでても、ついついそのままゲール語のほうも読んじゃうんですよね。

一番最初の写真は、アイルランド西海岸の観光名所「モハーの断崖」です。
フィンランド語ウィキペディアの「モハーの断崖」の項は こちら
フィン語ウィキぺディアでは、地名としては Cliffs of Moher と英語のままですが、文中、ゲール語での名称「Aillte an Mhithair 」の意味として、「turmion kalliot」とかかれています(日本語では「滅びの崖」)
あ、アイルランドのゲール語のことは、フィンランド語では iiri (イーリ)っていうんですよね。フィンランド語ウィキペディアの 「iiri」 の項はこちら

ところで外務省のデータによると:

    アイルランド        フィンランド
面積 7万282平方キロメートル 33.8万平方キロメートル
    (北海道とほぼ同じ)   (日本よりやや小)

人口 約413万人         526万人

首都 ダブリン(約116万人)  ヘルシンキ(約56万人)

……だそうです。
フィンランドって、欧州の中じゃ、ものすごーっくちっちゃい国ってわけでも、ないんだなあ。面積や人口の数字ではね。
それにしてもヘルシンキって、「すいている」んだなー(^^;)
わたしゃダブリンのあまりの都会ぶりにすっかり度肝を抜かれました。聞いてはいたものの、ここまで都会とは思っていませんでした。
この記事の写真は西海岸のばかりで、荒涼~大自然~って感じですが、ダブリンの街ってそれはそれは活気あふれていて、道は大型バスなど車がバンバンバンバン走ってるし、観光客もわんさかいるし(含む自分)。もうちょっとのどかな街を想像していましたが、大変失礼しました、ダブリン様。帰りにヘルシンキに寄ったら、ホッとしてしまったよ(笑

(2007.9.24 by mf)
追記:ダブリンの人口116万人ってのは、ダブリン市内だけじゃなくて、ダブリン州(?)全体、あるいは首都圏全体、の数字かも→たとえばこちらこちら
それならヘルシンキも、ヘルシンキを中心とする首都圏の人口は100万人くらいにはなるはず。
にしてもだ、ダブリンの都会ぶりはすごかったぞ。もし「市内の人口」でダブリンがヘルシンキより少ないのだったら、いったいどーしてあんな大都会なのか、激しくナゾだ。……いや……ナゾなのはむしろ、首都なのにあれほどのんびりしているヘルシンキのほう?

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フィリフヨンカは何におびえていたのか

はっと気づけばもう9月だ。日本では台風がやってきて、去っていきました。各地で被害が出てしまいましたね。みなさんのところは大丈夫だったでしょうか。

台風というと、わたしはフィリフヨンカを思い出すのです。
フィリフヨンカというのは、ムーミンのお話の中に出てくるキャラクター、とんがった鼻づらの女性です。
原作だけでなくアニメにも出てくるので、知ってる人も多いのでは。

原作では、いくつかの作品に登場しますが(たぶん「フィリフヨンカ」にもいろいろいるんです)、わたしが台風で思い出すフィリフヨンカは、短編「この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ」に出てくる、フィリフヨンカです。

この短編は、『ムーミン谷の仲間たち』に入っています。わたしは子どものころから、ムーミンの短編ではこの作品がいちばん好きでした。(長編では『ムーミンパパ海へいく』がマイベスト)
フィンランドへ1回目か2回目に行ったときに、この作品の朗読が入ってるカセットテープも買いました。
もちろんフィンランド語版の本も持っています。「この世のおわりに~」というタイトルは、フィンランド語では「Vilijonkka, joka uskoi onnettomuuksiin」となっています。「フィリフヨンカ」は「Vilijonkka(ヴィリヨンッカ)」。

フィリフヨンカは、殺風景な浜辺の殺風景な家に、ひとりで住んでいます。
そして、「この世のおわり」がいつやってくるかとおびえています。
ささやかで安全な毎日をめちゃくちゃにぶっ壊してしまうであろう、「この世のおわり」。
彼女は、訪ねてきたガフサ夫人に、漠とした、しかしけして消えない不安を打ち明けます。

「だけど、わたしの申しあげたのは、つむじ風、台風のことですよ、ガフサさん。いいえ、トーナドー(アメリカ西部などでおこる大せんぷう)、たつまき、すなあらし……家でもなんでもおし流してしまう大洪水のことですわ」※

セリフの中に「台風」が出てきますね。作品の終わり近くでも、もう一度出てきます。この世のありとあらゆる災難の名前を思いうかべた中に、「台風」が入ったのでしょうかね。フィンランド語版でも「台風」にあたる単語 taifuuni (の複数形)になっています。

フィリフヨンカは何におびえていたのでしょう。
この作品は、
ささやかで安全な毎日を送っていて、
でも
そんな毎日ほんとはちっとも楽しくないとうすうすわかっていて、
だけど
それが崩壊したらと思うと不安で気が狂いそうなひと、
要するに
すべての現代人に、一読をおすすめします。

物語のクライマックスで現れるたつまきは、それはそれは美しいです。

現実の台風のもたらす被害には胸が痛みます。
しかし物語の中で、それは違った姿と違った働きをもって、おびえる小さな存在の前に立ち現れるのでした。

(2007.9.8 by mf)
※引用は『ムーミン谷の仲間たち』山室静訳/講談社/昭和43年第1刷、同45年第4刷より。「トーナドー」のあとのカッコの中の注釈もそのまま引用

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